課題背景
これまで、重量のあるスクラップを台車で運び、投入する作業では、作業者が無理な姿勢を取らざるを得ない状況がありました。
この無理な体勢が原因で、作業中に腰や肩へ負担がかかりやすく、長時間の作業では効率が落ちたり、怪我のリスクが高まったりするという課題が生じていました。
さらに、スクラップを投入する際、台車を十分に近づけられなかったため、現場では仮設の台や道具を使って対応することが多々ありましたが、こうした応急的な対応は作業の安定性、安全性の面でも不安が残るものでした。
なので、作業者の身体への負担を軽減しながら、効率的かつ安全にスクラップを投入できる専用の常設作業台が求められていました。
提案内容
この課題を解決するために、当社では現場のニーズに応じた専用作業台を提案しました。
特に台車をスロープで作業台近くまで運べる設計を採用し、スクラップ投入時の無理な体勢を解消できるようにしました。
また、作業台の脚元には高さ調節が可能なアジャスターを設けることで、投入箇所の高さに合わせた最適な作業環境を実現しています。
さらに、スロープの踊場部分には手すりを装備し、作業者が昇降時に安心して使用できる安全設計を取り入れました。
スロープの踏面には滑り止め効果のあるバーリング突起を施し、雨天や汚れの多い環境でも安定して使用できるよう工夫しています。
この作業台は、安全性と効率性を同時に向上させることを目指した設計となっています。
導入後の成果
スロープを活用することで台車を投入箇所の近くまで運べるようになり、作業者が無理な体勢を取る必要がなくなりました。
その結果、身体への負担が大幅に軽減され、長時間の作業でも疲れにくくなりました。
また、高さ調節機能を活用することで、さまざまな現場環境に合わせて柔軟に対応できるようになり、作業効率が大きく向上しました。
また、スロープの踊場部分に設置した手すりが、昇降時の転倒リスクを低減し、作業者に安心感をもたらしました。
加えて、滑り止め効果のあるスロープ踏面により、作業中の不安が解消され、滑りやすい環境下でも安全に作業を進めることが可能になりました。
